「今日がいちばん若い日。」
一生動ける體(からだ)をつくるために、まず“いまの自分”を正しく知るところから始めましょう。今回のテーマはADL(Activities of Daily Living=日常生活動作)。専門用語に見えますが、要するに「自分の身の回りのことを、自力で安全にできるか?」という指標です。
人生100年時代を“迷惑かけずに最後まで元気に”歩むために、3つの目安をわかりやすく整理しました。
目次
はじめに:健康寿命と行動範囲は比例する
旅行に行く、階段を上る、重い荷物を運ぶ。行動の“選択肢”は、体の“機能”で拡がったり狭まったりします。
だからこそ――自分の体を自分で動かせることが大前提。その土台は毎日の姿勢と基本動作の積み重ねです。
ADLとは?(かんたん解説)
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基本的ADL:起きる・座る・立つ・食べる・トイレに行く…など、生きる上での基本動作。
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手段的ADL:電話・金銭管理・買い物・公共交通の利用など、社会生活の自立に関わる動作。
どちらも“できて当たり前”ではありません。できなくなる前に、定期的にセルフチェックしておくのが賢い習慣です。
65–79歳向け「新体力テスト」に学ぶ“3つの目安”
細かな項目はたくさんありますが、日常機能のざっくり目安として、次の3つを覚えてください。
1)連続して10分走れる(小走りでOK)
ダッシュではなく“ラクな早歩き〜小走り”のイメージ。心肺機能と全身持久力の底上げになります。
2)10kgの荷物を10m運べる
お米1袋を隣の部屋へ――腰を落として持ち、体幹を安定させて運ぶ。フォームが崩れないことも大切です。
3)40cmの高さから片脚で立ち上がれる
ロコモ(運動器機能低下)のスクリーニングにも有効。片脚で“グラつかず”立てれば、起き上がりや移動の自立度が高まります。
※仲野整體東京青山院内に、高さ20/30/40cm椅子の用意あります。立ち上がれるか確認したい方は、ぜひスタッフに声がけください。
この3つが目安を満たしていれば、ADLの下支えはおおむね良好。不足があれば、そこがあなたの“伸びしろ”です。
今日からはじめる:週2–3回、30分の“実装計画”
忙しい人ほど時間の先約を。ミーティング1コマ分を“体とのミーティング”に置き換えましょう。
A. 有酸素(10〜20分)
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早歩き→小走り→歩きを繰り返す“ゆるインターバル”
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目安:会話ができる呼吸のまま
B. 筋力(10〜15分)
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スクワット(椅子タッチ可):10回×2〜3セット
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ヒンジ(股関節折り)練習:腰を反らさず、お尻をうしろへ
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荷物キャリー練習:3〜5kgからフォーム習得(体幹で持つ)
C. バランス(3〜5分)
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片脚立ち:左右各30秒×2セット(目線は遠く、骨盤水平)
フォーム優先。がんばりすぎて“変なクセ”を作るより、正しい姿勢×適切な負荷でコツコツ。
姿勢治療家の視点:フォームがすべてを節約する
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正しい姿勢=体幹の安定。
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押す・持つ・運ぶ・走る――どの動作も、体幹が抜けた瞬間に腰や膝へ負担が流れます。
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姿勢は“静止画”ではなく動作の連続。使い方までセットで磨いていきましょう。
まとめ:今日の一歩が“100歳の自由”を守る
体力は何もしないと少しずつ下がります。けれど、姿勢と使い方を味方にすれば、年齢に依存しない伸びしろが必ず残っています。
「今日がいちばん若い日。」
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