階段を登ると膝が痛い原因は?足首・股関節から見直す膝痛対策

階段を登ると膝が痛い人へ。膝だけを見ても、本当の原因は見えてこない

こんにちは。
姿勢治療家の仲野孝明です。

姿勢が変わると人生が変わる。

今回は、ポッドキャストのリスナーさんからいただいたご質問をもとに、
「階段を登る時だけ膝が痛い」
「坂道や山道で膝が痛くなる」
「普通に歩くのは平気なのに、登りや下りになると膝が痛い」
という方に向けて、体の見方とセルフチェックの方法をお伝えします。

膝の痛みというと、多くの方は「膝そのものが悪いのでは?」と考えます。

もちろん膝に炎症や損傷がある場合もあります。
ただ、日常生活では普通に歩ける。
腫れもない。
見た目の変化もない。
でも、階段や坂道になると痛い。

このようなケースでは、膝だけを見るよりも、
足首・膝・股関節の3つをセットで見ること がとても大切です。


今回のご相談:登りで膝が痛い妻、下りで膝が痛い夫

オーストラリアにお住まいの54歳女性のリスナーさんから、こんなご相談をいただきました。

5ヶ月ほど前、運動不足の状態でダンスパーティーに参加し、少し酔った状態で普段より無理な動きをした。
その後から、左膝だけ調子が悪い。

普通に歩く分には問題ない。
しかし、階段を登る時、坂道、山道になると左膝に痛みが出る。
不思議なことに、下りでは痛くない。

一方で、ご主人は9ヶ月ほど前に、運動不足の状態で急にテニスをして左膝を痛めたそうです。
ご主人の場合は、登りは大丈夫なのに、下りで膝が痛くなる。

つまり、奥様は「登りで痛い」。
ご主人は「下りで痛い」。

お二人とも普段の生活は問題ないのに、一緒に山登りへ行こうとすると、どちらかが膝の痛みで不安になる。
これはとてもよくあるご相談です。


膝は「曲げ伸ばしの関節」。でも膝だけで動いているわけではない

膝の役割を簡単にいうと、基本は 曲げる・伸ばす です。

しかし、膝は単独で働いているわけではありません。

膝の下には 足首 があります。
膝の上には 股関節 があります。

この足首と股関節がきちんと動いていると、真ん中にある膝はきれいに曲げ伸ばしできます。

逆に、股関節が硬い。
足首が硬い。
膝が伸び切らない。
太ももの前や後ろの筋肉が硬い。

こうなると、膝は本来よりも無理な動きをさせられます。

膝だけがおかしいように感じても、実際には、
足首と股関節の動きの悪さを、膝が代わりに受け止めている
ということが多いのです。

たとえば、股関節の動きが100点なら、膝への負担は少なくなります。
しかし、股関節の動きが50点しかなければ、その不足分を膝が補うことになります。

膝は真ん中にある関節です。
上からも下からも影響を受けます。

だから、膝の痛みを考える時には、
膝だけでなく、足首・膝・股関節の3点セットで見ること が大切です。


階段を登ると膝が痛い人に多い体の状態

階段を登る時に膝が痛い方は、踏み込む時に痛みが出ることが多いです。

この場合、膝の上、つまり太ももの下あたりに負担を感じる方もいます。
また、足を一段上に置いて体重をかけた時に、膝がスムーズに働かず痛みが出ることがあります。

この時に確認したいのが、
膝がきちんと伸びているかどうか です。

膝が軽く曲がったままになっていたり、太ももの後ろ側の筋肉であるハムストリングが硬くなっていたりすると、膝は本来の位置で動きにくくなります。

特に運動不足の状態から急にダンスやテニス、登山、階段の多い場所に行くと、普段使えていなかった可動域を急に使うことになります。

その結果、
「普通の道は平気だけど、階段や坂になると痛い」
という状態が出てきやすくなります。

これは、膝だけの問題ではありません。

太ももの後ろ、太ももの前、股関節、足首。
これらがうまく連動していないサインとして、膝に痛みが出ている可能性があります。


下りで膝が痛い人は、ハムストリングの硬さも要チェック

ご主人のように、登りは大丈夫なのに下りで膝が痛いケースもあります。

下りでは、体重を受け止めながら膝をコントロールする必要があります。
登りよりも、ブレーキをかける動きが増えます。

この時、太ももの後ろ側にある ハムストリング が硬いと、膝の動きがスムーズに出にくくなります。

また、前屈をした時に手が床につかない方は、股関節の機能が落ちていたり、ハムストリングが硬くなっている可能性があります。

膝の痛みがある方に前屈をしてもらうと、左右差が大きかったり、痛い側だけ明らかに伸びにくかったりすることがあります。

痛みが片側だけに出ている場合、
「右は伸びるけど、左は全然伸びない」
ということも珍しくありません。

この左右差を放置すると、階段、坂道、山道、ランニングなどで膝に負担がかかりやすくなります。


まずやってほしいセルフチェック:壁立ちチェック

膝の痛みがある方に、まず確認していただきたいのが 壁立ちチェック です。

壁に背中を向けて立ちます。

かかと、お尻、肩甲骨、頭を壁につけます。
この時、腰の後ろには手のひら1枚分くらいの隙間があるのが理想です。

ここで確認してほしいのが、
ふくらはぎが壁につくかどうか です。

膝に不調がある方は、ふくらはぎが壁につきにくかったり、膝が軽く曲がってしまったりすることがあります。

つまり、本人はまっすぐ立っているつもりでも、膝が伸び切っていないのです。

膝が伸び切らない背景には、足首の硬さ、股関節の硬さ、ハムストリングの硬さなどが関係していることがあります。

このチェックで左右差がある場合は、痛みのある側が伸びにくくなっていないか、よく観察してみてください。


椅子ストレッチで太ももの後ろを伸ばす

膝の後ろ側やハムストリングの硬さが気になる方におすすめなのが、椅子を使ったストレッチです。

椅子に浅めに座ります。
骨盤を立てて、腰を丸めないようにします。
片足だけ前に伸ばします。
つま先を自分の方へ引き寄せます。

この状態で、背中を丸めず、上半身をまっすぐ伸ばしたまま、股関節から少し前に倒します。

すると、かかとからお尻にかけて、太ももの後ろ側が伸びてくるはずです。

ポイントは、無理に床へ手を伸ばすことではありません。
背中を丸めると、ハムストリングではなく腰を伸ばしているだけになってしまいます。

大切なのは、
腰を立てたまま、股関節から前に倒れること です。

左右両方行ってください。
そして、左右差を確認してください。

片方だけ膝が痛い場合、痛い側の足が明らかに伸びにくいことがあります。
その場合は、痛い側を少し丁寧に行ってみてください。

深呼吸を2回ほどしながら、ゆっくり伸ばす。
これをこまめに行うだけでも、膝の動きが変わってくることがあります。


正座ができるかどうかも、膝の大事なチェック

もう一つ確認したいのが、正座です。

正座は、膝の前側、太ももの前側の筋肉である 大腿四頭筋 の柔軟性を見るチェックにもなります。

膝を曲げる時には、太ももの前側の筋肉が伸びる必要があります。
同時に、太ももの後ろ側の筋肉は縮む必要があります。

前側が伸びない。
後ろ側が縮まない。
股関節が動かない。
足首が硬い。

このような状態では、膝の曲げ伸ばしがスムーズにできません。

正座が痛くてできない方は、無理に正座を続ける必要はありません。
ただし、「正座ができない」という事実は、膝や太ももの前側の可動域が落ちているサインとして見ておく必要があります。

太ももの前側を少しずつ伸ばし、股関節の動きも改善していくことで、膝の負担が軽減する可能性があります。


ストレッチボードも、足首の硬さ対策に有効

足首が硬い方には、ストレッチボードも有効です。

ストレッチボードは、角度のついた板の上に立つことで、ふくらはぎやアキレス腱、足首まわりを伸ばす道具です。

階段や坂道では、足首の動きがとても大切になります。

足首が硬いと、体重移動がスムーズにできず、膝が代わりに負担を受けます。
特に登りや下りでは、その影響が出やすくなります。

ストレッチボードに乗る時も、無理に長時間乗る必要はありません。
まずは短い時間で構いません。

背筋を伸ばし、膝を軽く伸ばしながら、ふくらはぎや足首が伸びている感覚を確認してください。

痛みを我慢して乗るのではなく、
「気持ちよく伸びる」
範囲で行うことが大切です。


膝の痛みは「年齢のせい」で終わらせない

54歳という年齢で、階段や坂道で膝が痛くなる。
この時に大切なのは、
「もう年だから仕方ない」
で終わらせないことです。

些細な膝の痛みでも、10年、20年と放置していくと、歩く時の痛みにつながることがあります。
杖が必要になったり、山登りや旅行を楽しめなくなったりすることもあります。

でも、今の段階であれば、まだ見直せることがたくさんあります。

膝の使い方。
股関節の柔軟性。
足首の動き。
太ももの前後の筋肉の硬さ。
日常の姿勢。
歩き方。
階段の登り方。

これらを一つずつ見直していくことで、体は変わっていきます。

体の不調は、今までの体の使い方の結果です。
だからこそ、体の使い方を変えれば、未来の体も変えることができます。


山登りに行きたいなら、まず平坦な道だけでなく「登り下りに耐えられる体」を作る

今回のご夫婦は、一緒に山登りへ行きたいけれど、奥様は登りで膝が痛い。
ご主人は下りで膝が痛い。
だから、平坦な道だけを散歩されているとのことでした。

これはとても賢明な判断です。
痛みがある状態で無理に山へ行くと、症状を悪化させる可能性があります。

ただし、ずっと平坦な道だけでは、登り下りに必要な体の準備は進みにくいです。

まずは、
壁立ちチェック。
椅子ストレッチ。
太ももの前側のストレッチ。
足首のストレッチ。
背伸び。
股関節から動く意識。

こうした基本を日常に入れて、少しずつ登り下りに耐えられる体を作っていくことが大切です。

山登りは、脚力だけではありません。
姿勢、股関節、足首、体幹、重心移動。
全身の連動が必要です。

膝だけを鍛えようとするよりも、
膝に負担が集中しない体の使い方 を身につけることが重要です。


痛みが続く場合は、自己判断だけで進めない

今回のように、腫れがない、普通には歩ける、登りや下りだけ痛いというケースでは、柔軟性や体の使い方の見直しで変化することがあります。

ただし、次のような場合は、早めに専門家へ相談してください。

痛みが強くなっている。
腫れがある。
熱感がある。
膝が引っかかる。
膝が抜ける感じがある。
歩く時にも痛みが出てきた。
夜間にも痛む。
数週間セルフケアをしても改善しない。

膝の痛みには、半月板、靭帯、軟骨、炎症などが関係している場合もあります。
自己判断だけで無理を続けるのはおすすめしません。

大切なのは、
「痛みを我慢して動く」
ことではなく、
「なぜその痛みが出ているのかを見つける」
ことです。


まとめ:膝の痛みは、膝だけでなく全体の使い方を見直すサイン

階段を登る時だけ膝が痛い。
下りだけ膝が痛い。
坂道や山道で痛みが出る。
でも普通に歩くのは大丈夫。

このような時、膝だけを見ていても本当の原因にたどり着けないことがあります。

膝は、足首と股関節の間にある関節です。
足首が硬ければ膝に負担がかかります。
股関節が硬ければ膝に負担がかかります。
太ももの前後の筋肉が硬ければ、膝はスムーズに動けません。

まずは、壁立ちチェックで膝が伸びているか確認する。
椅子ストレッチでハムストリングを伸ばす。
正座ができるか確認する。
太ももの前側と足首の柔軟性を取り戻す。
背伸びをして、体全体の姿勢を整える。

小さな違和感のうちに体を見直すことが、10年後、20年後の歩ける体を守ります。

身体を見直す時間は、人生を見直す時間である。

膝の痛みは、体からのメッセージです。
その声を無視せず、今のうちから正しい体の使い方を取り戻していきましょう。


仲野整體東京青山でできること

仲野整體東京青山では、膝だけを見るのではなく、
足首、股関節、背骨、姿勢、歩き方、日常の体の使い方まで含めて、全身を確認します。

「階段を登ると膝が痛い」
「下り坂で膝が不安」
「山登りに行きたいけれど膝が心配」
「運動を再開したいけれど、どこから始めたらいいかわからない」

このような方は、一度ご自身の体の使い方を見直してみてください。

不調をきっかけに体を学ぶことで、これからの人生の動き方は変わります。

姿勢が変わると、人生が変わる。
あなたの体には、まだ変わる余地があります。

診療ご希望の方

ぜひ【仲野整體東京青山】までご相談ください。

仲野整體東京青山サイトはこちら

📣 Podcastを聞き逃した方はこちらから
第158回 階段の上りの時、膝が痛みます。

投稿者プロフィール

仲野 孝明
仲野 孝明
姿勢治療家Ⓡ 創設者
【姿勢が変わると、人生が変わる。】
Your Posture makes Your Life.
可能性を最大限に引き出します。

仲野孝明公式ブログにて役立ち健康情報や姿勢が人生にもたらす影響
正しい姿勢があれば何でもできるとモットーに挑戦している事など
アップしています。是非閲覧して頂けると嬉しいです!!

仲野孝明公式ブログ↓↓↓
http://takaakinakano.com/

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