心臓外科医が語る“やりすぎスポーツ”の落とし穴:注意すべき「心拍数」

姿勢が変わると、人生が変わる。

当ブログは、姿勢治療家仲野孝明PODCASTラジオ
第102回記念|スペシャルゲスト・心臓外科医 南和友先生との対談から学ぶ「運動と心臓」から記事に編集したものです。
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■ 運動する人ほど注意すべき「心拍数」

運動中に心拍数を測っていますか?

南先生曰く、心臓に無理のない“安全な運動強度”とは、以下の計算式で導き出されるゾーンとのこと:

最大心拍数=220-年齢
有酸素運動の理想ゾーン=最大心拍数 × 60〜75%

例えば44歳の方なら、最大心拍数は「220-44=176」。この60〜75%は「106〜132」あたり。 この範囲を超えて走り続けると、無酸素運動となり、心臓に負荷がかかりすぎるリスクが高くなります。


■ 「鍛える=良い」ではない。心臓に限っては逆効果?

筋肉は鍛えれば強くなる──これは骨格筋の話。心臓の筋肉は違います。

南先生はこう語ります:

心臓の筋肉は“鍛える”と弱くなる。

スポーツをしすぎると、心臓の筋肉が厚くなりすぎて血流が行き届かず、心不全のリスクが高まります。特に、常に高負荷で走っている人や長距離ランナーには「サイレント心不全」が潜んでいるケースもあるそうです。


■ 「安静時の脈拍」は体のサイン

じっとしていても心拍数が高い(80以上)の場合、すでに心臓が疲れている証拠かもしれません。

毎朝走る人も、ただの習慣と過信せず、自分の脈拍の変化や疲れ方をしっかり観察してみましょう。


■ 50歳を超えたら「心臓ドック」を!

一般的な健康診断では、心臓の本当のリスクは見逃されがち。

血液検査、心電図、レントゲンだけでは不十分で、南先生の病院では13項目にも及ぶ「心臓ドック」を実施されています。

  • 心臓のエコー
  • 頸動脈のドップラー検査
  • 胸部・腹部・頭部の血管CT
  • 負荷心電図
  • 血管年齢や骨密度、網膜検査など

今や、人生100年時代。心臓の状態を一度しっかり調べておくことは「未来の自分」への最高のプレゼントかもしれません。


■ 姿勢と自律神経、そして心臓

実は背骨のそばには自律神経が集まっています。 姿勢の悪化は、自律神経の働きを狂わせ、結果として心臓にも悪影響を与えます。
“姿勢を整える”ことは、“心臓の働きを助ける”ことでもあるのです。


まとめ

  • 運動中の心拍数は「安全ゾーン」を守る
  • 心臓は鍛えすぎてはいけない
  • 50歳を過ぎたら心臓ドックを受ける
  • 姿勢と自律神経、心臓は深くつながっている

音声を聴きたい方は
第102回【スペシャル対談】有酸素運動の効果的な心拍数とスポーツ心臓の怖さ

仲野整體東京青山 姿勢治療家® 仲野孝明

投稿者プロフィール

仲野 孝明
仲野 孝明
姿勢治療家Ⓡ 創設者
【姿勢が変わると、人生が変わる。】
Your Posture makes Your Life.
可能性を最大限に引き出します。

仲野孝明公式ブログにて役立ち健康情報や姿勢が人生にもたらす影響
正しい姿勢があれば何でもできるとモットーに挑戦している事など
アップしています。是非閲覧して頂けると嬉しいです!!

仲野孝明公式ブログ↓↓↓
http://takaakinakano.com/

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