こんにちは。姿勢治療家® 仲野孝明です。
今回のブログは、ポッドキャスト番組「姿勢が変わると人生が変わる」の対談シリーズより、サンディエゴ在住のピラティスインストラクターYoshinori Ito氏との貴重なお話をお届けします。
ピラティス指導者として、そして“人間動作のスペシャリスト”として世界で活躍されるYoshinori Ito氏。
今回は「構造と運動」の観点から、なぜ人の体が動かなくなるのか、どうすれば本来の動きが取り戻せるのかを深掘りしました。
目次
■ 背骨が動かないと、人は立てなくなる
Itoさんが指導する老人ホームでは、「椅子から立ち上がれない」「バランスを崩す」といった悩みを持つ高齢者が多いそうです。
その原因のひとつは、背骨が動かないこと。
「視野が狭くなり、動きがすべて顔の前で完結してしまうと、背骨は丸まり、やがて動かなくなります」とItoさん。
背骨を動かすための鍵は、実は**「肘の位置」**にあるという話に、私も大きく頷きました。
■ あなたの肘は、自分の体より後ろに引けますか?
肘を後ろに引けるかどうか。それは、背骨がしっかり使えているかのバロメーター。
「肘が真横で止まる人は、背骨が動いていない証拠。肘が後ろに行くことで初めて胸が開き、重心が前に動く。その動きがないと、人はうまく立てません。」
胸の筋肉が縮こまり、肘が後ろに引けなくなると、姿勢は崩れ、結果として首や腰に余計な負担がかかることに…。
これは、私の長年の臨床経験でも実感しているポイントです。
■ ピラティス指導者こそ「感覚のズレ」に敏感であれ
Itoさんが強調していたのは、「動かない人には、まず“感覚”を伝えることが大事」だという点。
どれだけ専門的な知識やエクササイズを教えても、本人がその動きを体感できていなければ意味がない。
そのため、ピラティス初心者に対しては「できなくて当たり前」。
むしろ「どうすればこの人に“動ける感覚”を与えられるか」を問い続けるのが、指導者の仕事であると語ってくれました。
■ グループレッスンでは得られない“動きの本質”
最近、日本でもピラティス人気が高まり、多くのグループレッスンが開かれています。
しかし、「マットピラティスが一番難しい」とItoさんは断言します。
“見よう見まね”では、正しい筋肉の収縮や関節の動きは得られない。
だからこそ、少人数やパーソナルで「動きを体感できる」レッスンを受けることが大切なのです。
■ 「質問していい先生」が、あなたの体を変える
印象的だったのは、「いいインストラクターを見極める方法」の話。
「質問をしたとき、きちんと答えてくれるかどうか。答えられなかったとしても、調べて返してくれる人かどうか。」
これは、私たち治療の世界でも同じです。
質問されることは、信頼の証であり、体への関心の現れ。
質問しやすい環境、聞いて納得できる答えをくれる相手を、ぜひ探してほしいと思います。
■ ピラティスを「流行り」で終わらせないために
ピラティスが日本で広まる中、インストラクターも増えています。
だからこそ、**本質を理解した“考える指導者”**の育成が必要です。
Itoさんが展開する「BO(棒)エクササイズ」は、その考え方をベースに開発されたもの。
単なる運動のツールではなく、体を感じ、考えるためのツールとして多くの指導者に広がっています。
■ おわりに:動き続けるために、いま見直すべきこと
「人間は動物。正しく動き続けることこそが健康を保つ鍵」とItoさんも言われていました。
年齢や経験ではなく、「今、自分の体をどう使えているか」がすべて。
もしあなたが「最近、動きにくくなったな」と感じているなら、
それは“姿勢”を改善するサインかもしれません。
姿勢治療家®仲野孝明
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投稿者プロフィール

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姿勢治療家Ⓡ 創設者
【姿勢が変わると、人生が変わる。】
Your Posture makes Your Life.
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