膝の内側が痛い(階段の下りで悪化)|原因・治療の目安・セルフケア

43歳女性「階段を降りると膝の内側が痛い」—それ、膝からの“警告”かもしれません

「姿勢が変わると人生が変わる。」
こんにちは。姿勢治療家の仲野孝明です。

今回は、広島県の43歳女性(イニシャルMさん)から届いた「膝の痛み」のご相談がありました。


今日の結論:階段“下り”の痛みは、放置しないほうがいい

Mさんの症状はこうでした。

  • 仕事前のラジオ体操で、右斜め下への前屈を勢いよくした瞬間

  • 左膝の内側に痛みが走った

  • 歩くのは大丈夫

  • でも 階段を降りる時に痛い

  • 曲げ伸ばしで、膝の内側が“筋のように動いてカクカク”+痛い

ここで大事なのは、膝の痛みの見方です。
膝の痛みは「階段を登ると痛いのか、降りると痛いのか」で、状態の目安が取れます。

階段を降りる時に痛い=膝が“今、問題あるよ”と出している警告
初期というより、すでに“注意信号が点灯している状態”と考えてください。


なぜ膝は痛みやすいのか:膝は構造がややこしい

膝は単純な蝶番(ちょうつがい)じゃありません。
とくにわかりやすい例が、**膝のお皿(膝蓋骨)**です。

膝のお皿は、太ももの筋肉の中に埋め込まれるように存在する骨で、**「種子骨」**と呼ばれます。
役割はシンプルで、

  • 膝を曲げ伸ばしした時に

  • 筋肉や腱が擦れないように

  • クッション材として滑らせる

つまり膝は、「伸びる・曲がる」が中途半端なまま使うと、どこかが擦れたり引っ張られたりしてトラブルが起きやすい。

今回のように勢いよく動いた時、膝の後ろや横の組織(靭帯や腱の周り)が耐えきれず、痛みとして出るケースはよくあります。


まず自分でできる“膝の機能チェック”は2つ

痛みが引いたかどうかの判断は、感覚だけだとズレます。
目安になるチェックを2つ紹介します。

① 壁チェック:膝がちゃんと伸び切っているか

  1. 壁にかかとをつけて立つ

  2. お尻・肩甲骨・頭が壁につくようにまっすぐ立つ

  3. そして最後に見るのが ふくらはぎ

ふくらはぎが壁につかない人は、膝が伸び切っていない可能性が高い。
膝が少し曲がったまま使っていると、今回のような痛め方をしやすくなります。

② 正座チェック:膝がちゃんと曲がるか

「正座ができるかどうか」も、膝の機能チェックとしてかなり優秀です。

この2つ(伸びる・曲がる)が揃って、はじめて“膝が働ける土台”ができると思ってください。


「日にちが経てば治りますか?」への答えはこれ

Mさんの質問はここでした。

一時的なもので日が経つと治るもの?
それとも治療したほうがいい?
自分でもできるケアは?

答えははっきりしていて、

  • 壁チェックで膝が伸びる

  • 正座ができる

  • 階段の上り下りで痛みがない

この状態に戻っていないなら、治療(=問題を解決する行動)をしたほうがいい。

そして、痛い間は大原則。

  • 階段は極力降りない(エレベーター・エスカレーターに逃げる)

  • 重い物も、痛い時はなるべく持たない

これは「弱いから」じゃなく、悪化させないための戦略です。


自分でできるケア:狙いは“膝を完全に伸ばせる状態”に戻すこと

対策の方向性はひとつです。

膝が完全に伸びる状態に戻す。
そのために大事なのが、前側(とくに太もも裏〜股関節まわり)の柔軟性です。

ケア① 椅子でできる「桃裏(ももうら)ストレッチ」

(※仲野孝明著書『一生疲れない姿勢の作り方』で紹介している内容)

  • 椅子に浅く座り、座骨が当たっている状態を作る

  • 片脚(または両脚)を前に出し、膝をまっすぐ伸ばす

  • かかとを90度(つま先を上へ)

  • 背中は丸めず、股関節から前に倒れる

ポイントは、「背中から倒れない」こと。股関節から折る。
これができると膝が伸びやすくなっていきます。

ケア② 座っての前屈ストレッチ(ゆっくり膝を伸ばす)

  • 床に座って、最初は膝を曲げた状態で足先をつかむ

  • そこから ゆっくり膝を伸ばしていく

“伸ばし切る”より、“戻る道を作る”イメージです。


掃除の仕事は、やり方次第で「体を育てる時間」になる

Mさんは外で掃除の仕事をされていて、背伸びを入れると体がリセットされる感覚があると言っていました。
これはすごく良い感覚です。

さらに言うと、掃除の動きは

  • 背筋を伸ばす

  • 股関節から体を曲げる

これができると、普通に体幹トレーニングになります。
同じ作業でも、体の使い方で「壊れる作業」にも「育つ作業」にもなる。


受診の目安:カクカク・痛みが続くなら、一度相談を

膝の内側がカクカクする、痛みが続く。
この場合は、自己判断で粘らずに医療機関や専門家に相談してください。

そして、姿勢治療家®として強く言いたいのはここです。

43歳は“今のうちに手を打てる年齢”です。
ここで曖昧にすると、2〜3年後にまた痛くなる→また治まる→を繰り返し、
50代・60代で膝が腫れる、O脚傾向、外反母趾…みたいに連鎖が起きてきます。

40代の痛みが一回消えるのは、むしろ危険。
「治った」じゃなく「黙った」だけ、ということがある。

だから今は、サポーターやサプリより先に、
“完全に伸びる・完全に曲がる”を取り戻す。これが勝ち筋です。


まとめ:Mさんに伝えたい3つ

  1. 階段“下り”の痛みは警告。放置しない

  2. 治ったかの基準は「壁チェック(伸びる)+正座(曲がる)+階段で痛くない」

  3. ケアは「膝を伸ばせる状態」へ戻すストレッチ(股関節から折る)



身体を見直す時間は、人生を見直す時間です。

診療ご希望の方

ぜひ【仲野整體東京青山】までご相談ください。

仲野整體東京青山サイトはこちら

📣 Podcastを聞き逃した方はこちらから
第143回 階段を下りる時、膝が痛みます。

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