マラソン後の正しいケア完全ガイド|ビール・水分補給・交代浴でダメージを残さない

こんにちは。
姿勢治療家® 仲野孝明です。

これまでマラソン準備シリーズとして、
・大会前の過ごし方
・練習の組み立て方
https://senakano.jp/first-marathon-preparation_pd131/

などをお話ししてきましたが、
今回は「大会が終わった後、どうケアすればいいのか?」というお話です。

ゴールしてホッとした瞬間から、
翌日の身体のダメージ、
そして“走り続けられる身体”になれるかどうかが決まっていきます。

「打ち上げのビールが楽しみ!」
という方も多いと思いますが(笑)、
そのビールを“長く楽しむため”にも知っておいてほしいポイントをまとめました。


1.ビールの前に「水を2倍」飲もう

マラソンのゴール直後、身体はかなりの脱水状態です。

それなのに、
そのまま乾杯のビールに流れ込むのがランナーあるある。

もちろん、ビールを否定する気はまったくありません。
僕自身、走った後の一杯は大好きです。

ただし、順番が大事です。

✅「ビールを飲む量の、少なくとも倍の“水かスポーツドリンク”を先に飲む」

ペットボトル1本(500ml)くらいなら、
ゴール直後はすぐに飲めてしまうはずです。

  • まずは水・スポーツドリンクでしっかり水分と電解質を補う

  • そのあとにビールを楽しむ

この順番にするだけで、
翌日のダメージや疲労感はかなり変わります。

「美味しいお酒は“使いどころ”を選ぶ」

僕はよく、

「人生で美味しく飲めるお酒の総量は決まっている」

という仮説で考えています。

肝臓の処理能力は有限です。
だからこそ、
・ただの惰性の1杯より
・大切な仲間と、美味しいごはんと一緒に飲む1杯

を大事にしたい。

そのためにも、
「なんとなく毎日飲む」よりは、
「今日は楽しむ日」と決めて、身体にも気を配りながら飲む。

マラソンの打ち上げは、まさにその“楽しむ日”。
だからこそ 水を挟みながら、長くお酒と付き合える身体 を守っていきましょう。


2.レース後の食事は「タンパク質+ビタミン」が主役

42.195km走った後の身体は、筋肉という“組織”が細かく壊れた状態です。

その修復に必要なのが、

  • タンパク質(=アミノ酸の材料)

  • ビタミン(=修復を助ける接着剤のような存在)

です。

タンパク質:壊れた筋肉の“材料”

タンパク質は分解されると、約20種類のアミノ酸になります。
このアミノ酸が、壊れた筋肉を修復する材料になります。

  • 鶏肉

  • 大豆製品(豆腐、納豆、厚揚げなど)

  • そして、実はアボカドにも少し入っている

こういったものをいつもより意識して多めに摂りましょう。

ビタミン:修復を進める“潤滑油”

ビタミンは、筋肉の修復や代謝をスムーズにするための潤滑油のような存在です。

  • 野菜

  • 果物

  • 大豆、ナッツ類

などからしっかり補給することで、
レース後の回復が変わります。

「走り切ったご褒美に“好きなものを食べる”」
だけで終わらせず、
「身体の修復のために“何を足してあげるか”」
も、少しだけ意識してあげてください。


3.大浴場・温泉でできる最高のリカバリー

「交代浴+ストレッチ」で血流を一気に回す

マラソン大会の会場には、
近くに大浴場・温泉・健康ランドがあるケースも多いですよね。

そこでおすすめなのが、

あたためる → 冷やす → またあたためる
という「交代浴」と、
お風呂の中でのストレッチです。

交代浴のやり方(シンプル版)

  1. 体を洗う

  2. 暖かいお風呂にしっかり浸かる
     (汗がうっすら出るくらいまで)

  3. 水風呂にさっと入る or 冷たいシャワーを浴びる

  4. もう一度、暖かいお風呂に戻る

  5. これを 2セット ほど行う

冷やすと血管がキュッと締まり、
あたためるとまた開きます。

この「締まる→開く」を繰り返すことで、
血液循環が一気に回り、疲労物質が流れやすくなるんです。

水風呂が苦手な人への小技

水風呂って、正直なところ「入りたくない」ですよね(笑)

そこで、友人のトライアスリートに教わった裏ワザがあります。

体を「ギュッ」と固めて、脇をしっかり閉じた状態で入る

そうすると、意外と冷たさが和らぎます。
そこから少しずつ力を抜いていくと、
無理なく水風呂に入れるようになります。

湯船の中でできるストレッチ

大きな湯船がある場合は、
お風呂の中でのストレッチもおすすめです。

  • 股関節のストレッチ

  • もも前・もも裏のストレッチ

  • 足首まわりの動き

  • 背骨を軽くひねる動き

などは、お湯の中でも十分にできます。

お湯の浮力がある分、
関節に負担をかけずに動かせるのも、ポイントです。


4.足がつったとき・つりそうなときの対処法

レース中やレース後、
「ふくらはぎがつりそう」「足裏がピキッときた」という方も多いはず。

足がつったときのその場の対処

多いのは、

  • ふくらはぎ

  • 足の裏側

がつるパターンです。

そんなときは、

  • つった側の つま先を手で持って、自分のほうへ“グッと”引く

  • ふくらはぎ全体を伸ばすように意識する

  • 座れる場所があれば、正座の逆(つま先立ちのような状態)でふくらはぎを伸ばす

など、「縮んでしまった筋肉を、ゆっくり伸ばしてあげる」ことが基本です。

そもそも、なぜ足がつるのか?

足がよくつる方の多くは、

・電解質(ナトリウム・カリウムなど)
・水分
の補給が足りていない

ケースが多いです。

ただし、
「普通に摂っていればOK」な人もいれば、
「同じ量を飲んでいても、体質的に電解質を出しやすい人」もいます。

よく足がつる人は「自分仕様の補給」を見つける

  • いつもレースの後半で足がつる

  • 練習中もよくつりそうになる

という方は、**明らかに“自分には補給が足りていない”**と考えてください。

  • 塩タブレットや電解質タブ

  • スポーツドリンク

  • 電解質入りジェル

などを、少し多めに試してみるのがおすすめです。

「またつった…」で終わらせず、
「次は何を変えようか?」と、毎回1つ対策を追加してみる。

それが、
**自分だけの“つらないためのレースマニュアル”**を作る第一歩です。


5.走りながら「違和感チェック」をする習慣を持つ

レース中の痛みやトラブルは、
いきなり「ドン!」と来るわけではなく、
必ずその前に “違和感のサイン” が出ています。

  • なんとなく重い

  • ちょっと張る

  • 少し動きがぎこちない

この小さな違和感の段階で、
フォームや身体の使い方を調整できるかどうかが勝負です。

使う筋肉を「ちょっとずらす」

例えば、足がつりそうになったときは、

  • 重心を少し前に移してみる

  • 少し内股ぎみにしてみる / 逆に外側を意識してみる

  • 胸を張ってみる

  • 背骨をいつもより少し回すイメージで腕を振ってみる

など、**「今使っている筋肉から、別の筋肉にバトンを渡す」**イメージでフォームを微妙に変えてみてください。

足ってひと塊に感じますが、

  • 前側の筋肉

  • 後ろ側の筋肉

  • 内側・外側の筋肉

と、実は細かく役割分担されています。

つま先の向きや、
少しの膝の向き、
骨盤・背骨の位置で
どの筋肉をどれくらい使うかが変わります。

「違和感が出たら、“痛みが出る前に”使い方を変えてみる」

この癖をつけると、
レース後のダメージの出方も、長期的な故障リスクも大きく減らせます。


6.いちばん壊れるのは「睡眠不足」

最後に、レース後ケアの話から少し広げて、
健康習慣として一番壊れやすいものについて。

  • 食事(1食抜く)

  • 運動(1日サボる)

  • 睡眠(1晩ほとんど寝ていない)

この3つのうち、
身体とメンタルに**最も大きなダメージを出すのは「睡眠不足」**です。

1日ご飯を食べなくても、
「お腹すいたな」で終わります。
運動しなくても、1日くらいなら大きな問題は出ません。

ですが、
寝ていないと、頭は回らず、イライラしやすくなり、
身体の修復も進まず、判断力も落ちていきます。

「世の中で一番足りていないのは運動。
だけど、運動の前にまず“睡眠”が土台。」

これは、姿勢治療家として臨床をしていても強く感じることです。


レース後ケアは「走り続けられる人生」への投資

今回お伝えした内容をまとめると、

  1. ビールの前に、まず「水・スポーツドリンク」をしっかり飲む

  2. レース後の食事は、タンパク質+ビタミンを意識して増やす

  3. 温冷交代浴+お風呂ストレッチで、血流を回して回復を早める

  4. 足がつる人は、電解質補給とフォーム調整で「自分仕様」の対策を見つける

  5. 走りながら違和感チェックをすることで、痛みになる前に使い方を変える

  6. 何より「睡眠」が土台。運動より先に、まずはよく寝る

マラソンは、
タイムを縮めるためのスポーツであると同時に、

「自分の身体と対話するための、最高のフィードバックツール」

でもあります。

レースで感じた違和感、
打ち上げの楽しさ、
翌日の疲労感。

その1つ1つが、
**「これからも走り続けられる身体」**をつくるためのヒントになります。


体を見直す時間は、人生を見直す時間である。

姿勢が変わると、人生が変わる。

姿勢治療家®仲野孝明


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📣 Podcastを聞き逃した方はこちら
第132回 マラソン大会終了後のケア方法について

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