こんにちは。
姿勢治療家®︎ 仲野孝明です。
よく患者さんから、こんな質問をいただきます。
「先生、フルマラソンに出てみたいんですが、何を準備したらいいですか?」
いろいろなレースに出てきましたが、
実は**いちばんキツかったのは「初めて走ったフルマラソン」**でした。
初めて経験することばかりで、サハラ砂漠250kmよりも、イタリア330kmよりも(笑)
「人生初フル」の5時間01分が、体感的にはダントツで大変でした。
理由はシンプルで、
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5時間動き続けることに、頭も体も慣れていなかった
-
「42kmで終わる」と思って走ると、心が折れそうになる
当時は、レース中ずっと頭の中でこう書き換えながら走っていました。
「これは42kmの大会じゃない。100kmレースの30km地点だ」
そうやって「まだ先がある」と思い込ませて、なんとか完走しました。
これから初めてフルマラソンに挑戦する方には、
あの時の“ヘロヘロ経験”をムダにしないためにも(笑)
**「楽しく完走するための準備」**を、姿勢治療家の視点でまとめてお伝えします。
目次
1.準備のスタートは「姿勢」と「可動域」から
僕がいつもお伝えしている「6ヘルス」の中でも、
マラソン準備の一番の土台になるのが 構造=姿勢 です。
デスクワーク中心の方は、
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背中が丸くなる
-
肩が内側に入る
-
首が前に出る
この「いつもの丸まり姿勢」のまま42km走ると、
どれだけ走り込んでも、どこかで必ず苦しくなります。
なのでレースの1か月前くらいからやって欲しいのは、可動域づくり。
例としては:
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壁に背中をつけて「まっすぐ立てているか」チェック
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ブルガースポジション(手のひらを外に向けて、胸を開く)
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両腕を大きく広げて、肩甲骨を寄せながら胸を張る
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太もも裏(ハムストリングス)をじっくり伸ばすストレッチ
こういった「姿勢を整えるストレッチ」※来院されている方は、お伝えしているストレッチとトレーニングを
前日だけでなく、1か月前からコツコツ積み上げておくと、当日の動きがまったく変わります。
2.当日は「伸ばしすぎない」──温める準備に切り替える
よくある勘違いがこれです。
「スタート前こそ、しっかりストレッチした方がいいんですよね?」
結論から言うと、レース直前の“ガッツリ静的ストレッチ”はやめた方がいいです。
筋肉がゆるみすぎて、反応が鈍くなり、力が入りにくくなります。
当日にやるべきなのは、
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さする
-
軽く叩く
-
股関節を前後・左右に小さく動かす
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その場で腰をクルクル回して、股関節をゆるめる
つまり 「伸ばす」より「温める」 イメージです。
マラソンのスタートは朝早くて、気温も低めのことが多いので、
「冷えた筋肉を目覚めさせる準備」をしてあげる方が、ケガ予防にもなります。
3.練習中にやっておきたい「自分の弱点リスト化」
初フルの方の多くは、本番までに長くても20kmくらいしか走れていません。
その20kmの中に、本番でトラブルになるヒントが全部隠れています。
走っていて、こんなことはありませんか?
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足の指や裏にマメができる
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乳首やわき、太ももの内側が擦れてヒリヒリする
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いつも同じところの膝が痛くなる
-
靴紐がよくほどける
これを「気合いでなんとかする」のが一番危険です。
やるべきはシンプルで、
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マメ → テーピングで保護する or 靴・靴下を見直す
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擦れ → テーピング or ワセリンで事前に保護
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膝の違和感 → 走り方・着地・シューズをチェックする
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靴紐問題 → 外れない結び方(二重のちょうちょ結び)を覚える
「気になるところを全部つぶしておく」ことが、完走への一番の近道です。
靴や紐の結び方、5本指ソックス、カフスリーブなどについては、
過去にまとめた「2025年編|マラソン大会が近づき始めたら、準備するもの。」のブログでも詳しく書いています。
https://takaakinakano.com/marathon_6goods/
4.睡眠:前日は「寝すぎかな?」くらいでちょうどいい
マラソン前日、いちばん優先してほしいのは 睡眠 です。
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目標:8時間以上
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海外レースなら「こんなにゴロゴロしていていいのか…」くらいでもOK
現代人は慢性的な寝不足が当たり前になっているので、
そのまま本番に入ると、
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ちょっとしたトラブルで折れやすい
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余裕がなくなり、楽しめない
という状態になりがちです。
仕事を前日まで詰め込みすぎず、
**「マラソンは前日から始まっている」**と考えて、しっかり寝てください。
5.食事とエネルギー:3時間前までに「消化の良いもの」
食事は「何を食べるか」よりも、
「いつまでに食べ終わるか」が大事です。
基本ルールは、
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スタート3時間前までに食べ終える
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消化の良いものを選ぶ(例:バナナ、パン、消化しやすい炭水化物など)
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肉+油たっぷり+大量ご飯…のような「重い組み合わせ」は避ける
スタート直前は、
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OS-1などの経口補水液
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エナジージェル、ゼリー飲料 など
**「胃に負担をかけずにエネルギーだけ入るもの」**を使うといいです。
最近、僕自身は
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MCTオイルを使った「脂肪をエネルギーに使う」ファットアダプテーション
というやり方も実験していますが、
これは中~上級者向けの世界なので、初マラソンの方は
「こういう世界もあるんだな」
と、頭の片隅に置いておく程度で十分です。
まずは
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3時間前までに軽めの食事
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スタート前とレース中に、ジェルでちょこちょこ補給
この基本だけで、完走レベルなら十分戦えます。
6.いちばん大事なのは「楽しむこと」と「呼吸」
メンタル面でのキーワードは、たった2つです。
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楽しむこと
-
吐くこと(呼吸)
楽しむこと
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緊張 → 体が固まる → ケガしやすくなる
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力み → 血流が悪くなる → 持たない
走りながら、ふとこうやって自分にツッコミを入れてみてください。
「あ、今ちょっと肩に力入ってるな」
「太ももガチガチだな」
気づいたら、
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肩の力をフッと抜く
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ふくらはぎを少し緩める
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顔の表情もゆるめて、景色をちゃんと見る
**「力を抜いて、どこまで行けるか」**がマラソンのコツです。
それからもうひとつ大事なのが、感謝の視点。
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そもそも「走りたい」と思えるだけで健康
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走ろうとしている今の体がある
病気やケガで走れない人もたくさんいる中で、
スタートラインに立てるだけでも十分ありがたいことです。
この感覚を持って走ると、
本当にマラソンは「いい時間」になります。
呼吸:とにかく「吐く」
苦しくなると、人は息を吸おうとします。
でも、ランニングで大事なのは 「いかに吐けるか」 です。
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吐く → 横隔膜(お腹のインナーマッスル)が働く → 体幹が安定
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吐く → 余計な力みが抜けてリラックス
背伸びをしながら、息を長くフーっと吐く。
これだけでも走りの感覚が変わります。
7.装備で差がつくポイント:インナー・靴・小物
細かいようで、実は完走率に直結するのが「道具」です。
僕が長年使っていて、本当に良いと感じているものをいくつか挙げます。
① インナー:ファイントラックのスキンメッシュ
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汗をかいても「冷え」を感じにくくしてくれるインナー
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真夏のレース、土砂降りでも「ベタッと冷える感じ」が出にくい
Tシャツやアウターは何でもいいですが、
肌の一番上に「汗冷え対策の1枚」を入れておくと、体温管理が本当に楽になります。
② 靴・靴下
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自分の足に当たらないことが絶対条件
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5本指ソックス(タビオなど)を履く場合は、その厚みも考えてシューズサイズを選ぶ
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指先が当たるなら、迷わずサイズを上げる
「とりあえず今の靴でいいか」で走ると、
30km以降で後悔する確率が一気に上がります。
③ カフスリーブ・タイツ
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ふくらはぎにコンプレッションをかけるカフスリーブは、疲労軽減に効果的
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僕は膝の動きを制限したくないので、レースではカフスリーブ派
全身タイツが合う人もいますが、
「なんとなくみんな履いているから」で選ぶより、
一度試して、自分の感覚で決めるのがおすすめです。
④ ゼッケン止め
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安全ピンでTシャツに留めると、穴が広がっていく
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「ゼッケンベルト」や専用のゼッケン止めグッズがあると、かなり快適
こういう小さなストレスを事前に消しておくと、
レース中、走ることだけに集中できます。
初マラソンは「自分のカラダと仲直りする日」
初めてのフルマラソンは、
タイムよりも何よりも、
「自分のカラダと対話する最高の1日」
だと僕は思っています。
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姿勢を整え、
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弱点を事前に潰し、
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よく寝て、
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消化の良いものを食べ、
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呼吸と感謝を忘れずに走る。
それだけで、初マラソンの体験は、
ただの「しんどい42km」から、
**「人生の節目になる42km」**に変わります。
姿勢からマラソンを準備したい方へ
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フルマラソンに挑戦したいけれど、ケガが怖い
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いつも同じところが痛くなってしまう
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そもそも走り方・姿勢に自信がない
そんな方には、
姿勢や体の使い方をチェックしながら、
「走れるカラダ」を一緒につくっていくサポートも行っています。
今年フルマラソンに挑戦するあなたが、
スタートラインに、そしてゴールに、笑顔で立てますように。
診療ご希望の方
ぜひ【仲野整體東京青山】までご相談ください。
| 仲野整體東京青山サイトはこちら |
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第131回 マラソン大会が近づきはじめたら、準備するもの。
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